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海の風景 (SeaScape)
 2019年 TOKARAは結成15年を迎えます。 まだまだ未熟ではありますが、何か記念のプロジェクトをと考えた時、まず子供たちのために何かしたいと思いました。

 海の風景とは、バリアのない自由な心を海に例えたイメージの世界です。 海辺に立って眺める海の風景には、仕切るものも視界を妨げるものも無く果てしない大海原が続いています。私たちもそんな心を持ち続けたいと願っています。

 見渡す限りの大海原の前に立つ時、そこに区切られるべきものは何もない気がします。そしてもともと区切る必要がないものや、区切られるべきではないものがこの世にはたくさん有るように思います。本来はもっとシンプルなはずなのに複雑になってしまうことには原因がある気がしてなりません。

 幼い子供たちの心は純粋で海のように雄大で区切られる事なく広がっています。 そして彼らの感性は敏感で順応でもあります。 これからも区切られることなく広がった心を持ったまま大人になってほしいと願っています。

“From Your  Heart"    ~フロム ユア ハート(心から)~

その日、学校公演の中で子供たちの体験コーナーをしていた時でした。先ずはバチの握り方の説明。「ギュッとは握らないんですよ。優しく握手する様に握ります。そうするといい音が出せます。それから…大きな良い強い音を出すには、もうひとつ大切な事が有ります。さあ、良い音は何処から来るのでしょう…」と、ここまで説明した私の耳に飛び込んできた言葉が有りました。それは…「From your heart ( あなたの心から)」と言う一言。一瞬耳を疑ってしまいそうになり、つい声のした先を見ました。最前列に座っていた男の子が私を見上げていました。この時私が説明しようとしたのは、「しっかり足を開いて、腰を落として…」という"立ち方"についてでしたが、この5~6歳の男の子の発した一言…「心で打つこと」は、バチの握り方より、立ち方より大切な事であると同時に、本当に"良い音"を出す為に何よりも必要な事だと思います。本当に本当に、その通りなのです!それを小さな子が口に出して発してくれた事が嬉しくも有り、驚きでも有りました。一瞬「From your heart 」の一言が私の身体の中をこだましました。

太鼓の音は心の音だと思います。この日初めて太鼓を観たこの男の子が感じてくれた事が嬉しくて、「From your heart ( あなたの心から)」と言ってくれた事が嬉しくて、一瞬息も止めてしまう程でした。彼の一言は、その日1日私たちを本当に幸せにしてくれました。そればかりか今でもあの一瞬の喜びを忘れる事が出来ません。きっとこれからもずっと…。

私たちは色々な公演の中でも学校公演が大好きです。日本に拠点を置きながら、多国籍のメンバーから成るTOKARAは、特殊なグループと言えるかもしれません。そんな私たちだからこそ、和太鼓は日本だけ日本人だけに留まらない美しい音楽芸術であり、世界にそれを広めること、和太鼓を通して海外と日本を繋げる架け橋になることが自分たちの使命だと感じています。15年前にTOKARAをはじめた頃から、学校公演は私たちにとって特別な経験でした。子供たちは、和太鼓のグループでありながら、日本人だけではなく多国籍のメンバーで構成された私たちの演奏を体感し、国籍や性別、年齢外見などに囚われず、自分の信じた道、決めた道を貫き、作り上げて来たステージを目を輝かせて観ていてくれます。

人生にとって、国籍性別外見が大切なのでは無く、プライドを捨て、謙虚に、がむしゃらなほど夢中に、懸命に、自身の道を貫き通し、鍛錬を積み上げる事が大切であると思います。子供たちの反応や感想は大人よりずっと正直で、柔軟で、私たちのこのメッセージをよく理解してくれる事にいつも感心させられます。この正直で純粋な子供たちとの関わりが私たちは大好きです。

改めて自分たちの音楽を世界中のもっと多くの子供たちに届けようと決意を固めた出来事でした。

「海の風景」プロジェクトでは地元飯田下伊那の子供たちを公演に無料招待致します。子供たち同伴の大人の皆さまもご家族で、もちろん一般のお客さまにも大勢ご来場頂ければ幸いです。

詳細は随時ホームページ等にも載せてまいります。どうぞお楽しみに。